サウナの入り方

外気浴のやり方|何分休む?姿勢・場所と効果はどこまで言えるか

外気浴のやり方|何分休む?姿勢・場所と効果はどこまで言えるか
しょうたろう【Tottonou 編集長】
2026年10月31日
水風呂から上がり、タオルで体を拭いて外へ出る。肩からうっすら湯気が立ちのぼり、風が肌に残った冷たさをさらっていきます。椅子に背を預けると、速かった呼吸が少しずつ落ち着いていく。サウナ好きが「外気浴」と呼ぶ時間です。

先に結論をまとめます。セットの合間の外気浴は「5〜10分ほど」という医師の見解があります。全セットを終えた後は「30分ほど休む」よう勧める資料があります。外気浴の効果は、まだ言い切れる段階ではありません。資料でわかることと編集部の提案を分けて書いていきます。

外気浴とは|サウナと水風呂のあと、外の空気の中で休むこと

外気浴は、サウナ室や水風呂のあとに、屋外の空気に当たりながら休むことです。公的な定義は確かめられず、サウナ好きのあいだで使われてきた呼び方です。

消費者庁は2024年6月の資料「サウナ浴での事故に注意」で、この入り方に触れています。サウナ浴の後に水風呂に入り、その後に外気浴をする。これを何回か行い、爽快感やリラックス効果を得る目的でサウナを利用する人もいる、という書き方です。
同じ資料は、水風呂が苦手な人や、入ると体調が悪くなる人にも触れています。無理に水風呂に入る必要はなく、体調に合わせて、サウナ浴と外気浴を交互に行うなどの入り方も検討するよう呼びかけています。

ここからは編集部の考えです。水風呂に入らない日も、外気浴は、サウナの合間に体を休める時間として使えると考えます。
サウナ室・水風呂・休憩の基本の流れや、1セットの時間の目安は『サウナの入り方 初心者ガイド|基本の流れ・時間の目安・つまずき対策』にまとめています。

外気浴のやり方|座る前・座っているとき・立つとき

手順の多くは、資料ではなく編集部の提案です。施設のルールがあれば、そちらを優先してください。

外気浴の流れ(編集部のまとめ)

  1. 1

    体の水気を拭く

    濡れたまま座ると、風で冷えやすく床も濡れる

  2. 2

    水分をとる

    水分補給は外気浴のタイミングで、という医師個人の見解がある

  3. 3

    座るか、横になる

    優劣を示す資料はない。楽な姿勢で

  4. 4

    呼吸を楽にして休む

    決まった呼吸法は求めず、自然な呼吸に任せる

  5. 5

    冷え切る前に、ゆっくり立つ

    急に立ち上がらず、足元を確かめてから

座る前|水気を拭いて、水分をとる

消費者庁の資料には、早坂信哉教授(東京都市大学、医師・温泉療法専門医)の注意事項が載っています。入浴を終えたら素早く体の水滴を拭き取るよう勧めています。体を冷やさないため、という理由です。これは全セットを終えた後の話として書かれています。

水分について、医師の加藤容崇さんは美的.comの2021年3月の記事で、外気浴のタイミングでとるよう話しています。取材当時、日本サウナ学会代表理事。医師個人の見解として紹介します。
ここからは編集部の提案です。セットの合間も、座る前にタオルで体の水気を拭いておくと、風の強い日に冷えすぎにくくなります。濡れた足で歩き回らないことは、転倒を避けることにもつながります。椅子やベッドの使い方は施設によってルールが違うので、掲示を確認してください。

座っているとき|姿勢と呼吸は、楽なほうで

座るのと横になるのと、どちらが良いかを比べた資料は確かめられませんでした。「4秒吸って6秒吐く」といった呼吸法もよく紹介されますが、根拠が示されておらず、通説の段階です。

以下は編集部の提案です。背もたれのある椅子でも、リクライニングのベッドでも、体の力が抜ける姿勢なら十分だと考えます。目を閉じて、風の音や木漏れ日の揺れに意識を向ける。呼吸は数えるより、自然に深くなるのを待つほうが楽です。

立つとき|冷え切る前に、ゆっくり

加藤さんは同じ記事で、体が冷え切らないうちに次のセットへ移るよう話しています。

消費者庁の資料には、こんな事例が載っています。宿泊先のサウナから出て頭がくらくらし、露天風呂で涼もうとドアノブをつかもうとして足を滑らせた。顔から転び、前歯が抜け落ちたという10歳代男性の例です。外気浴の安全性を調べたものではなく、サウナを出た直後の転倒の一例です。
編集部の考えです。外気浴は、長く取れば取るほど良いと決めつけず、体の様子を見て切り上げ時を探してください。

立つときは、座ったまま手足を少し動かしてから。立ち上がったら一呼吸おき、足元を確かめて歩き出します。ふらつきを感じたら、もう一度座って休んでください。

外気浴は何分?セット間の休憩と、最後の30分は別もの

「外気浴は何分」という問いには、セットの合間の休憩と、全セットを終えた後の休みという2つの時間が混ざりがちです。分けて見ていきます。

セットの合間|5〜10分ほどという医師の見解

加藤さんは美的.comの2021年の記事で、水風呂は1分以内、外気浴は5〜10分程度にとどめるよう話しています。そして、体が冷え切らないうちに次のセットへ移る、という流れです。

同じ記事で、低血圧や貧血、のぼせやすい自覚がある人には、外気浴を長めに取ってこまめに水分をとるなどの工夫を挙げています。5〜10分は医師個人の目安で、全員に当てはまる決まりではありません。

すべてのセットの後|30分ほど休む

消費者庁の資料に載る早坂教授の注意事項は、入浴後の過ごし方を書いています。入浴の温熱刺激で血圧は上下する。だから入浴を終えたら水滴を拭き、着替えて、血圧が安定するまで30分ほど休憩スペースで休む、という内容です。

原文は「入浴を終了したら」としています。ここでは、入浴をすべて終えた後の休みとして読んでいます。セットの合間に30分外にいる、という意味には読めません。

研究でわかっているのは「サウナ後の回復」の30分

2019年に学術誌「Complementary Therapies in Medicine」に載ったLaukkanenさんらの研究があります。心血管の危険因子をもつ93人(平均52歳)が、73℃のサウナに30分入り、その後30分の回復の時間を過ごしました。

要旨によると、回復中に心拍のゆらぎのうち高周波成分(副交感神経の働きの目安とされる)が増えました。安静時の心拍は、サウナ前の毎分77回から回復の終わりには68回に下がったそうです。心拍のゆらぎの指標の多くは、30分の回復でほぼ元の値近くに戻ったとしています。

ただしこの研究には水風呂がなく、外気浴を調べたものでもありません。編集部が読んだのは要旨です。「外気浴は30分が正しい」という意味ではない点に注意してください。
ここまでの時間の目安を、根拠の強さとあわせて表にまとめます。
目安何の時間か出典根拠の種類
30分ほど全セットを終え、着替えた後の休み早坂信哉教授の注意事項(消費者庁、2024年)公的な資料に載った専門家の注意事項
5〜10分程度セットの合間の外気浴加藤容崇さん(美的.com、2021年)医師個人の見解
長めに取る低血圧・貧血・のぼせやすい人の外気浴加藤容崇さん(美的.com、2021年)医師個人の見解
体が冷え切る前に次のセットへ移る合図加藤容崇さん(美的.com、2021年)医師個人の見解
外気浴と休憩の流れの図。セットの合間の外気浴は5〜10分(医師の見解)、全セットの後は着替えて30分休む(早坂教授の注意事項)
外気浴と休憩の流れの図。セットの合間の外気浴は5〜10分(医師の見解)、全セットの後は着替えて30分休む(早坂教授の注意事項)
編集部の提案です。時計より、体の感覚を目安にしてみてください。肌の冷たさがほどけ、呼吸が落ち着いてきたら、そろそろ次へ。手足の先が冷たくなってきた、肩がこわばってきたと感じたら、冷えてきた合図と受け止めて、早めに切り上げます。

外気浴はどこで休む?屋外がない・日差し・雨・風・寒いとき

外気浴の場所や天気を具体的に扱った公的な資料は、調べた範囲では見つかりませんでした。熱中症予防など一般的な資料から言えることを先に、編集部の提案をその後に書きます。

屋外の休憩スペースがない

消費者庁の資料も早坂教授の注意事項も、休む場所を屋外に限ってはいません。全セット後の休みについては「休憩スペース」と書いています。

一方で、屋外と屋内で体の反応を比べた研究は見当たらず、どちらが良いとも言えないのが現状です。
編集部の提案です。屋外がない施設では、休憩室の椅子で休むのでもかまわないと考えます。窓の近くや、換気の風が通る場所だと、空気の動きを感じやすくなります。

日差しが強い・暑い日

厚生労働省のページ「熱中症を防ぎましょう」は、屋外では日陰の利用やこまめな休憩、日傘や帽子の着用を挙げています。外気浴に限らない、熱中症予防の一般的な注意です。
編集部の提案として、夏の昼間は、日陰の椅子や屋根の下を選びます。体が冷めにくいと感じたら、屋内の休憩に切り替えてもかまいません。

雨や風の日

雨や風の日の外気浴を扱った資料はなく、以下は編集部の提案です。

屋根の下なら、雨音を聞きながら休むのも心地よいものです。濡れた床やすのこは滑りやすいので、足元に気をつけてください。風が強い日は体が早く冷えるので、短めに切り上げ、タオルで肩を覆います。

寒い日

冬の外気浴は、空気が澄んで気持ちいい反面、冷えすぎることもあります。水風呂を短めにする、屋内の休憩に切り替えるといった工夫は、『冬のサウナの入り方|外気浴が寒いときの対処と安全の基本』で紹介しています。

外気浴中の水分補給と、やめたほうがいいとき

消費者庁の資料に載る早坂教授の注意事項は、水分について前・中・後の3つの時点を挙げています。入る前にコップ1〜2杯、入浴中もこまめに、入浴後もコップ1〜2杯です。10分間のサウナ浴で汗が500mLほど出るという報告がある、とも書いています。

編集部は、外気浴の時間を、この「入浴中もこまめに」を実行しやすい場面と考えます。何をどれだけ飲むかは、『サウナの水分補給|いつ何をどれだけ飲む?前後の食事とお酒の注意』にまとめています。

注意

早坂教授の注意事項(消費者庁、2024年)は、サウナの利用を避けるときを挙げています。体調がすぐれないとき、食事や運動の直後、飲酒後(二日酔いも含む)などです。心臓疾患や高血圧で治療中の人、妊娠中の人などは、主治医に確認してからの利用を勧めています。

サウナ室で動悸を感じたら、体温が上がりすぎているサインとして室外へ出るよう書いています。水風呂に入ると動悸がしたり胸が苦しく感じたりする人は、水風呂には入らないほうがよいとしています。別の箇所では、サウナのあとすぐに水風呂に入ると、急な温度差で血管が縮み、血圧が上がるなど心臓に大きな負担がかかる、と説明しています。

消費者庁は、サウナ室内で体調に異変を感じたら、すぐに周囲の人や施設の従業員に知らせるよう呼びかけています。

(以下は資料にはない、編集部の補足)外気浴の最中に、めまい、吐き気、寒気、手足のしびれなどを感じることもあります。そのときも無理に休み続けず、近くの人やスタッフに声をかけてください。その日はサウナを切り上げる判断も大切です。

外気浴の効果はどこまで言えるか

「外気浴で自律神経が整う」「血流が良くなる」といった説明を見かけます。ただ、外気浴だけを取り出して効果を調べた査読論文は、2026年10月時点で、調べた範囲では見つかりませんでした。

消費者庁の資料も、外気浴の効果を認めたものではありません。爽快感やリラックス効果を目的に、サウナ、水風呂、外気浴をくり返す人もいる、という利用の様子を書いたものです。
2018年にJournal of Human Hypertensionに載った研究があります。心血管の危険因子を1つ以上もつ102人(平均52歳)が、73℃のサウナに30分入りました。血圧は入る前の平均137/82から、直後には130/75に下がり、30分の回復後も上の血圧は入る前より低いままでした。対照群のない単回の試験で、立ちくらみは調べていません。

この研究も、先に紹介した2019年の研究も、サウナ後の回復を測ったものです。外気浴と屋内の休憩を比べてはいません。わかっていることと、まだ言えないことを表にまとめます。
区分内容根拠
わかっていることサウナ、水風呂、外気浴をくり返し、爽快感やリラックス効果を目的に利用する人がいる消費者庁(2024年)
わかっていること水風呂が苦手なら、サウナ浴と外気浴を交互に行う入り方も検討できる消費者庁(2024年)
研究で報告サウナ後の回復中に、心拍のゆらぎの高周波成分が増え、安静時の心拍が下がったLaukkanenさんら(2019年、93人)。水風呂なし。外気浴の研究ではない
研究で報告サウナ直後に血圧が下がり、30分の回復後も収縮期は入る前より低かったLaukkanenさんら(2018年、102人、心血管リスク因子あり)。対照群なし。立ちくらみは調べていない
仮説・見解セット間の外気浴は5〜10分ほどがよい加藤容崇さん個人の見解(美的.com、2021年)
まだ言えないこと外気浴で自律神経が整う、睡眠が良くなる、ストレスに強くなる外気浴だけを調べた査読論文が見当たらない(2026年10月時点)
まだ言えないこと屋外で休むほうが屋内より良い、外気浴をしないと意味がない比べた研究が見当たらない
編集部は、外気浴を「効果を得るための手順」ではなく、「サウナの熱から体を休める時間」として受け止めています。風が心地よい、空が広いと感じられたら、それで十分です。

休憩中に訪れる、あのふわりとした感覚の言葉や仕組みの仮説は、『「ととのう」とは|感覚の仕組みと、整わないときに考えたいこと』でくわしく扱っています。

外気浴でよくある質問

Q. 外気浴は何分がいいですか?

A. セットの合間は5〜10分程度という医師の見解があります(加藤容崇さん、美的.com、2021年)。全セットの後は、着替えて30分ほど休むよう勧める資料があります(消費者庁、2024年)。どちらも目安です。

Q. 外気浴は座るのと横になるの、どちらがいいですか?

A. どちらが良いかを示す資料はなく、編集部は、体の力が抜ける楽な姿勢であれば、どちらでもよいと考えます。立ち上がるときは、急がずゆっくり起きてください。

Q. 屋外の休憩スペースがない施設ではどうすればいいですか?

A. 消費者庁の資料は休む場所を屋外に限っておらず、編集部は、窓の近くなど空気の流れる屋内の椅子で休むことを提案します。

Q. 水風呂が苦手なときは、外気浴だけでもいいですか?

A. 消費者庁は、水風呂が苦手な人や入ると体調が悪くなる人は無理に入る必要はなく、サウナ浴と外気浴を交互に行うなどの入り方も検討するよう呼びかけています。サウナのあとすぐの水風呂は、急な温度差で血圧が上がるなど心臓に負担がかかるためです。

Q. 外気浴で自律神経が整うのは本当ですか?

A. 外気浴だけの効果を確かめた査読論文は、2026年10月時点で確認できませんでした。サウナ後の回復中に心拍の指標が変わったという研究(Laukkanenさんら、2019年)はありますが、水風呂も外気浴も含まない条件です。効果は言い切れない段階です。

まとめ|外気浴は、体の声を聞きながら休む時間

外気浴は、サウナや水風呂のあとに外の空気の中で休む時間です。セットの合間の5〜10分ほど(医師の見解)と、全セット後の30分ほど(早坂教授の注意事項)は、分けて考えると迷いにくくなります。

屋外がない日も、雨の日も、場所を変えて体を休める時間は取れます。湯気が消えていく肩に風を感じながら、呼吸が静かになっていくのを待つ。その数分間を、そのまま味わってみてください。

参考文献

  1. サウナ浴での事故に注意 ― 体調に合わせて無理せず安全に ―(2024年6月5日。別紙に早坂信哉教授の注意事項)(消費者庁)
  2. サウナ後は水風呂に浸かったほうがいいってホント?真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】(2021年3月24日。加藤容崇医師への取材)(美的.com)
  3. Laukkanen T, et al. Recovery from sauna bathing favorably modulates cardiac autonomic nervous system. Complement Ther Med. 2019;45:190-197(要旨。2026年10月31日閲覧)(Elsevier)
  4. Laukkanen T, et al. Acute effects of sauna bathing on cardiovascular function. J Hum Hypertens. 2018;32(2):129-138(要旨。2026年10月31日閲覧)(Springer Nature)
  5. 熱中症を防ぎましょう(2026年10月31日閲覧)(厚生労働省)
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しょうたろう【Tottonou 編集長】

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